シャクヤクの効能と禁忌

シャクヤクの効能と禁忌

1. 心臓血管疾患および脳血管疾患に対する効果:牡丹の樹皮は、麻酔をかけた犬の冠状動脈の血液量を増加させ、前負荷を軽減し、左心室の働きを軽減します。実験的心筋虚血に対して顕著な保護効果があり、その効果は長時間持続し、心臓の酸素消費量も減少します。

2. 中枢神経系に対する作用:パエオノールは、腸チフスおよびパラチフスワクチンの経口投与によって引き起こされるマウスの発熱に対して解熱作用を有し、正常なマウスの体温を低下させます。パエオノールの経口投与は、酢酸の腹部注射によって誘発されるマウスの身悶え反応と尾圧迫痛反応を抑制し、カフェインによって誘発されるマウスの運動過多に抵抗し、シクロヘキシルバルビタールナトリウムによって誘発されるマウスの睡眠時間を大幅に増加させ、大量使用時にマウスの立ち直り反射を消失させ、ペンチレンテトラゾール、ストリキニーネ、ニコチン、電気ショックによって誘発されるけいれんに大幅に抵抗することができます。その効能は大脳皮質と中脳の多孔質構造にあります。

3. 抗感染効果:ペオノールの胃内投与は、デキストラン、酢酸、カラギーナンによって引き起こされるラットの足の浮腫を抑制し、酢酸または5-5-ヒドロキシトリプタミンによって引き起こされるマウスの腹部またはモルモットの皮膚の毛細血管透過性の増加を抑制し、マウスのストレス潰瘍の発生を抑制します。

4. 抗菌効果:試験管内実験では、牡丹樹皮煎じ液は枯草菌、大腸菌、チフス菌、パラチフス菌、プロテウス菌、緑膿菌、黄色ブドウ球菌、溶血性連鎖球菌感染症、肺炎球菌、コレラ菌などに対して強い抗菌効果があることが示されています。牡丹の花と葉の煎じ液は、赤痢菌、緑膿菌、黄色ブドウ球菌に対して顕著な抗菌効果があり、その主な成分は没食子酸です。

5. 抗凝固作用:ヒト血小板に対する試験管内実験では、シャクヤク樹皮水抽出物とシャクヤクフェノールはともに血小板アラキドン酸からのトロンボキサンA2の生成を阻害し、血小板凝集を阻害することが示されました。これはアラキドン酸から前立腺H2へのシクロオキシゲナーゼ反応を阻害するためです。シャクヤクのエタノール抽出物には毒素の蓄積を抑制し、実験的静脈血栓症を引き起こす効果があります。

6. ヒトの免疫系に対する効果:マウスに牡丹皮、ペオノール、ペオニフロリン、酸化ペオニフロリン、ベンゾイルペオニフロリンをそれぞれ経口投与したところ、静脈注射した炭素粒子の血液中への排出率が上昇し、単核食細胞系の機能が低い場合でも有意に増加しました。顕微鏡検査では、肝臓のクッパー細胞と脾臓のマクロファージの食作用能力が増加したことが示されました。これは、シャクヤクの根が血液と免疫細胞を改善する効果があることを示しています。

7. 脂質代謝に対する効果:シャクヤクとそれに含まれるパエオノールとパエオニフロリンは、副腎ホルモンによって引き起こされる脂肪細胞の脂肪燃焼を抑制する効果があります。シャクヤク水抽出物は、脂肪細胞におけるグルコースの体脂肪への変換を増加させ、グラルギンインスリンによって引き起こされるグルコースの体脂肪への変換を継続的に増加させることができます。

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